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哲学

サントリーの文化の香り

 アルコールと文化を結びつけた企業、サントリー。

 サントリーの雰囲気には憧れた。開高健、山口瞳。 

 ウイスキーの写真など格好良いのだ。暖炉とウイスキーとか。

 パルコにも同じものを感じる。

 オールドの瓶など唯一無二と思うが、あまり独特と思わせないところがすごい。

 当たり前過ぎて凄さに気づかないパターンだ。ビートルズのイエスタデイもこの類と思う。

 アサヒのスーパードライの缶も。

 憧れる雰囲気を意識的に作っているということ。

 広告代理店に近いか。

 現代思想をかじるとこういうものに反発するようになる。

 私の理解では、フーコーは自分で憧れているわけではなく、憧れさせられているのだと分析するのだろうし、ドゥルーズはそういったものは自由でないとして批判するだろう。

 ということを考えていると、純粋に憧れるとか好き好むということが難しくなってくる。

 そうこうしているうちに歳を重ね、自分の純粋な意志でなく何か大きな力によって趣味嗜好が操られていても、別に良いではないかと思うようになる。自分が心地よいのだから。

 現代思想は、そんな構えがホロコーストを招くのだ、と言うかもしれない。

 ホロコーストは絶対的な悪、自由は絶対的な善。これが現代思想。ポストモダン。

 死は必ず訪れる。死んだら終わり。これが実存主義。