子供を連れてバードウォッチングへ行った。
そこで起こりうることとして容易に想像できるのは、あそこの木にキツツキがいるよ、とまず示すが、なかなか発見できない。
ほら、あの手前の大きな幹を上にたどっていくと右に小さな枝が2本出ているでしょ、その下の方の枝を右に上っていったところ、などと説明するが、説明する側も難しいし、説明を受ける側も難しい。
肉眼で発見できたら、自分の双眼鏡で見ることになる。
これは助けてあげることはできず、自分で発見して解決するしかない。
野鳥もいつまでもじっとしていてくれないので、制限時間がある。
子供ならこれが訓練になる。
子供は鳥を発見できないと不満を漏らすが、どうしようもない。
自分で解決してもらうしかない。
逆のパターンもあって、子供が野鳥を発見し、大人がその場所を追って双眼鏡で確認する。
もちろん、発見できることもあるしできないこともある。
しかし、大人はそれは自己責任であることが明確なので、あきらめるし、不満を漏らすこともない。
子供にとっては、どうしようもないことはあきらめる、自己責任であるということを学ぶ訓練になるのではないか。
一方で望遠鏡は、三脚で野鳥にびたっと合わせ、ほら見てごらん、ということができる。
探鳥イベントなどに行くと、達人が野鳥に合わせて見せてくれるので大変ありがたい。
久しぶりに双眼鏡を引っ張り出したのだが、ゴムが加水分解でべとべとになっていた。
この現象はネット上に多くあがっているので、あるあるのようだ。
カメラの界隈でよく起こることらしい。
私の望遠鏡は拭いても拭いてもとれなかったので、捨てようと思った。
しかし、それがどのくらいの値段だったのかをすっかり忘れていたので念のため調べてみた。
キヤノンのBINOCULARS 10×30 IS II 73,000円。
…捨てることを思いなおした。
それにしてもこんなに良い双眼鏡を買ったのだったか。
独身でお金に余裕があったときに贅沢して買ったのだったか。
改めて双眼鏡を除くと、キャノンのレンズで結構高価という先入観もあってか、視界も明るく防振も効き、素晴らしい双眼鏡と思ったのだった。