今はワイルドなオヤジみたいな風貌だが、若い頃のブライアン・セッツァーはとても格好良かった。
化粧をしていた頃。
こんなに格好良いのに、ギターがうますぎる。
中学の時、高校に受かったご褒美として、少し良いギターを買ってもらった。
御茶ノ水の下倉楽器。黒いエピフォンカジノ。5万円くらいだったと思う。
初めてのギターにしてはベストなギターだった。
中が空洞なので軽いし生音が大きい。
アンプに繋がなくても手軽に練習できる。
その手軽さから一所懸命練習すればかなり上手くなっていたはずだが、練習しなかったのでほとんど弾けない。
このギターは今でも手元にあるので、一度メンテに出してみようと思っている。
当時ギターを弾くにあたり、王道のギターを練習しても個性にならないと思い、ジャズっぽいギターをよく聴いた。
その中でブライアン・セッツァーを聴いた。
ブライアン・セッツァーの教則ビデオも少ない小遣いで入手し、練習したものだ。
これだけ早い時期からブライアン・セッツァーに熱中しているのだからギターが上手くなりそうなものだが、さっぱりだった。
ビデオで身についたのは、フィンガーピッキングの際にピックを人差し指の中に入れてしまうテクニックのみだ。
数年後豪華なアレンジの『ロックディスタウン』をリアルタイム聴いて、誰が演奏しているのかと思ったらブライアン・セッツァー本人だった。
その後、『ジャンプ・ジャイヴ・アン・ウェイル』もCM曲となったりで、ブライアン・セッツァー・オーケストラとしてリアルタイムで流行った。
私にとってはギターを弾く人なら知っているだろうくらいの認識だったブライアン・セッツァーがリアルタイムで話題になるということが起こり、なかなかない経験をした。
ブライアン・セッツァーが好きなのは、ストレイキャッツで成功したのに、ブライアン・セッツァー・オーケストラではファーストとセカンドではそれほど成功していないということ。
オーケストラだから維持費が大変だったと思う。
これがサードアルバムで成功して、なんか嬉しい。
そもそもストレイキャッツが成功した時点で億万長者なのだろうけれど。
ファーストアルバムがジャズっぽくて大人の感じで良いのだ。『ルート66』とか。
ブライアン・セッツァーに憧れたものだから、ブライアン・セッツァーが使っているという整髪剤を買ってみた事がある。ふわっとしたリーゼントにしようと思って。
ベトベトで甘い香りでいかにもアメリカな感じのものだった。
一度も使わずに行方不明に。今考えると現実的でない。中二病とはこういう事を言うのか。