受験勉強をしていると市販の参考書に詳しくなるものだ。
時間を無駄にしたくもないので、参考書を研究した本を参考に選び、勉強した。
参考書というのは一般の新書や専門書と比べると、いかに受験最低限のことをわかりやすく説明するかということを意識して書いてあるのでなかなか面白いものだった。
今でもブックオフなどで懐かしの参考書を発見し、パラパラとめくると面白い。
ゴロ合わせで覚える『古文単語ゴロ513』など、今でも使われているのかと思うの感慨深い。
この界隈は今でも需要があるようで、どのような参考書をどのような順番で使って行けばよいか、というのを「参考書ルート」と言うらしい。
コスパ、タイパを求める今の世代からはこれこそ求められるのだろう。なによりも、ハズレの参考書で時間と金を無駄にしたくないし、不安であろう。
一方で、社会人になって受験参考書を懐かしむ私のような者にも需要がある。
「参考書ルート」を発信するチャンネルはいくつかあるので、ザッピングするとやはり大体同じような参考書が勧められている。その中に当時自分が使った参考書などがあると、読み返してみたくなる。
興味深いのは、数学の「チャート式」シリーズの評価が分かれている点だ。我々の世代では絶対王者だった。
今では「赤チャート」に触れているチャンネルはあまりなく、やるなら「青チャート」であり、それでも完璧に終わらせるには量が多すぎるとのこと。辞書的に使うものなのだそう。早く言ってほしかった。
当時の私もそのような気がしていたが、はっきり言い切ってくれなくて、泥沼にはまっていった気がする。
『基礎問題精講』を勧めているチャンネルが多い。もっと基礎であれば『入門問題精講』。
数学に挫折したが憧れている私は、『入門問題精講』をメルカリで買ってみた。
メルカリで安く参考書を手に入れられるというのも20年前との違いだ。本当良い時代になった。
『入門問題精講』の導入の文章、何のためにその分野を勉強する必要があるのか、という点を説明しているところは面白い。ここだけ読むのも、日々の読書として成立しそうだ。
ⅠA、ⅡB、ⅢCの3冊で済む。
平方完成…、そんなのやったっけ? 中3で習うやつなの?